こんにちは。「課題の分離」は私の永遠のテーマ、JBです。
売れに売れている『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社、著者:岸見一郎、古賀史健)、とうとう読んでみました。
読書習慣のなかった夫に薦められた『嫌われる勇気』
出会いは書店です。
まずこのタイトル。
気になる!
人に嫌われてもいいとスパッと割り切れたらどんなに楽だろう。
子どもの頃からいつもそう思っていたような気さえします。
このタイトルを目にしたときは「先にやられた!」に近い感覚がありました。
別に私が本を出すつもりだったわけでもないのに(笑)
あまりに本の内容に対する期待が高まったため、期待しているような内容とは違うかもしれないと思うと手に取るまでに至らず。
書店では表紙をチラ見するだけで通り過ぎていました。
先にやられただの、期待と違ったら嫌だの。心中は一人で盛り上がったり盛り下がったりしていました。
そうこうするうち、おととし(2020年)のある日、夫が先に入手しました。
あろうことか、読書習慣の無い夫が。
お気に入りのYou Tuberがお薦めしていたので読んでみようという気になり、書店で本を購入したそうです。
良かったため、さらにAmazonのオーディブルでも購入し3回ほど繰り返し読んだ(聴いた)とのこと。
それからは、「ぜひ読んでJBの感想を聞かせてほしい」とたびたび言われてきました。
「ただ耳が痛い話も結構あるから、JBがどう思うかな…」とも。
読書習慣の無い夫(また言う)がそこまで気に入ったとは。
夫がちょいちょい洩らしてくる内容を聞くに、確かに私が読んでみる価値はありそう。
一方、「そんなこと言われなくても分かってる!」と途中で読むのを投げ出しそうなニオイもぷんぷんしてきます。
それから1年以上が経ちました。
休日に掃除をしに入った夫の書斎で、ふと目に留まった青い装丁のその本。
…読んでみるか。
何となくその気になり、とうとう手に取りました。
実は、一度だけ読んだ現時点では書いてあることすべてに共感しているわけではありません。
でも、これから何度か読んでみてもいいかなと思っています。
その時々で違った受け止め方になったり、特に何とも思わなかった部分が急に響いたりする可能性があるからです。
私が自分の人生に活かしたいと思った部分を、これからいくつかの記事に分けてご紹介していきたいと思います。
私の人生に活かしたい「課題の分離」
この本は、青年と哲人の対話という形式で成り立っています。
だいぶ卑屈で悩み多きこの青年、他人の気がしません。
青年に対し哲人は、アドラー心理学に基づき「すべての悩みは対人関係の悩みである」と言い切ります。
すべてというのは言い過ぎなんじゃないかと正直思いますが、自分の悩みを振り返ってみて、原因は人間関係からきていることが多いのは事実です。
課題を前にしたときアドラー心理学ではどのように対処するのか。
われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要があるのです。
『嫌われる勇気』P140より
誰の課題かを見分ける方法はシンプルです。「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」を考えてください。
『嫌われる勇気』P141より
「ここから先は自分の課題ではない」という境界線を知りましょう。そして他者の課題は切り捨てる。
『嫌われる勇気』P146より
以上です。
薄情なようにも受け取れます。実際青年もこの話を聞いたときは反発していますし、私自身もどこか納得がいきませんでした。
でもこれが両者にとって最もシンプルかつベストであることが、読み進めるうちに分かってきました。
他者の課題に介入したり、他者の課題を自分が抱え込んだりしない、「課題の分離」。
これができれば対人関係のストレスは軽減でき、人生はずっと楽になりそうです。
早速職場で「課題の分離」を活かせそうな状況が
現在、職場で「課題の分離」を活かせそうな状況にあります。
私のいる部署に新入社員が入りました。
この部署はいくつかのチームに分かれていて、それぞれ担当する業務のタイプが異なります。
チームごとに上司もいて、仕事の進め方や考え方も違います。
(便宜上ここでは新入社員はハナコさん、私はAチーム所属、ハナコさんはBチーム所属とします)
座席の配置はチームごとにある程度まとまっていますが、彼女はBチームのそばに空席が無かったため、離れたAチームの近くになりました。
徐々に彼女にも仕事が与えられ、当然いろいろと分からないことが出てきたようです。
本来ならBチームの方々が教えてあげるはずですが、コロナ禍でほとんどの人がテレワークをしているため、近くにいて質問しやすい相手といえば事務所出勤を続けている私くらい。
ある書類の作成の仕方を聞かれたときのことです。
私の知っている範囲でやり方を教え、次のようなことばを付け加えました。
「私が知っているやり方はこうですが、Bチームのやり方は違うかもしれない。念のためBチームの上司に見てもらってくださいね」
Bチームの上司に見てもらった結果、私の教えたやり方は違っていたため彼女は書類作成をやり直すことになってしまいました。
先日Bチームの社員の方々がテレワークから戻って出勤してきたので、ハナコさんはやっとチームのメンバーと面識ができました。
Bチームの社員さんが彼女に「席は離れてるけど、分からないことがあったら遠慮なく聞いてくださいね」と声をかけてあげていたのを見て、私はホッとしました。
これで彼女もチームの先輩に直接聞けて一安心、と。
ところが、状況はさほど変わりませんでした。
ハナコさんはまだ何かと私に聞いてきます。
なにしろ近いですし、「このくらいならJBさんに聞いても大丈夫だろう」と思うのでしょうか。
分かる範囲で教えつつ、「念のためBチームの人に確認してくださいね」と付け加えてはいるのですが。
例えばBチームの他の全員が休みのときなら、私に聞くのはやむを得ません。
問題は、Bチームの先輩も上司も出勤している時でも私に聞いてくることです。
私自身、周りがほとんどテレワークをしていて分からないことを聞きにくい環境だったことを何度も経験してきました。
今の時代は確かにZoom、LINE、メール等があれば直接会わずとも仕事上のコミュニケーションはとれますが、やはり対面で教わるのがまだまだ一番だと私は思っています。
入社当初から直接顔を合わせていて席も近い私のほうが、会って間もない席の離れた先輩より、気軽に声をかけやすいかもしれません。
でも、ここは気持ちを切り替えて私が「課題の分離」をするときです。
ハナコさんが分からないことをBチームの人に質問するか否かは、ハナコさんの課題です。
彼女がそうしないことによってもたらされる結末(仕事が分からない、間違う等)を引き受けるのは、彼女自身だからです。
私はハナコさんの現状に自分の経験を重ね合わせ、できることはなるべくしてあげたいと思ってきましたが、それでは彼女のためになりませんし私の負担が増えます。
「嫌われる勇気」をもつ!
ーBチームの人に聞くよう言い続けたら、ハナコさんは突き放されたと思って私を嫌うだろうかー
そんな心理が働いていた気がします。
私が彼女の質問に答え続けることで良い結果は何ひとつ生まれません。
分からないことがあるときはまず彼女のチームの人に質問するよう、根気強く伝えていきたいと思います。
もちろん、チームの人が出勤していない等の状況になったときはできる限りのサポートをすることも。
それでハナコさんが私を不親切な人だと嫌ったとしても、彼女が人をどう評価するかは彼女の「課題」であり、私にはコントロールできないことです。
私がコントロールできないことに対して、心を砕くことはしない。
私は「嫌われる勇気」をもたなければなりません。
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